Imagine & Discuss
the Future with SF Comic

教育で
未来を考える! 題材としてのSFマンガ「Re:Family」と未来を考えるためのワークシート

「コレクティブ・フィクション」は、大学教員、マンガ家、編集者からなるチームです。わたしたちは、未来の価値観・生活様式を議論しながら、マンガ作品「Re:Family」をつくりました。この作品を未来に開かれたものにすべく、教育目的での利用を許諾することにしました。マンガを読み、ワークシートをぜひご活用ください。みなさまからのご意見をお待ちしております。

コレクティブ・フィクション
漫画:竹ノ内ひとみ/原案:宮本道人/設定監修:森尾貴広・安藤英由樹/編集:矢代真也

企画協力:JST RISTEX AIxSFプロジェクト

Statement主旨説明

ほかの動物と異なって、人間には未来を空想、想像する力があります。時には現実から乖離した未来、あって欲しい未来、あって欲しくない未来も想像することもありました。人間はこうして想像した未来の実現を目指して、また、あって欲しくない未来に備え、避けるため、技術、文明、文化を発展させてきました。未来を自由に想像する力があるから、人間は様々な環境の変化に適応し生き延びることが出来たと言っても過言ではないと思います。

いま、世界で起こっている様々な出来事は、ちょっと前までは思いもつかなかったことが多くあります。世界はますます不確実で予測不可能になってきています。でも、先が見えないから、想定外だからと言って現実から遠ざかり、自分に取って都合の良い「世界」の中に引きこもっている訳にはいきません。こうした態度の行き着く先は、自分の考えに固執し、自分さえ良ければという心が生み出す社会の分断・対立と、課題の先送りによる次世代への大きな負債です。

不確実で予測不可能な現代こそ、一人ひとりが持ち合わせている想像力を十分に働かせ、様々な未来のストーリーを思い描き、他者と共有し、みなが幸せになる未来の大きな物語(ビジョン)を紡ぎ、その実現に向かって力を合わせていかなければなりません。

ではどのようにして未来を想像するのでしょうか? とても難しいように思えますが、実はそうでもありません。みなさんも自分が主人公になった物語を空想したことが一度ならずあるかと思います。未来を想像する力はみなさん一人ひとりが持っていて既に発揮しているのです。でも、想像した未来をほかの人に理解してもらえる形にするには少しテクニックとトレーニングが必要です。

このプログラムではSF思考、SFプロトタイピングというSF小説の作り方にヒントを得た手法とマンガのキャラクター、ストーリーのビジュアル化の手法を組み合わせた未来の想像・創造のしかたを学びます。SF小説では必ずしも現実に沿った未来だけではなく、時には大きなギャップのある世界を考えます。

その中で物語が破綻しないように、世界の中の「理屈」や「ルール」も創り上げます。もちろん、物語を動かすキャラクターにも個性ある「人格」を持たせます。他方、マンガは物語世界やキャラクターを明確なビジュアルとして読者が共有出来るように表現します。このふたつを組み合わせて、ひとりひとりが生きる未来の物語の作り方を学びます。

まずは、SFプロトタイピングとマンガによる物語を読んで、どういった点に着目するのか、それをどのように考えるかについて体験して物語世界に親しみましょう。肩の力を抜いて、SFプロトタイピングとマンガの世界を楽しんで下さい。

Comic & Worksheet|マンガとワークシート

『Re:Family』第一話(全28ページ)

ワークシート(高校生以上対象)
【1】未来で何ができる?
◆カミカミを使って、あなたが家族や大切な人に「してあげたいこと」を考えてみましょう。 etc.

【2】未来に何が起こる?
◆現実の世界に存在するサービス・モノ・研究などで、カミカミに近いものにはどんなものがあるか、考えてみましょう。 etc.

【3】未来は何がつくる?
◆50年後の食生活はどう変わっているでしょうか? また、それはなぜでしょうか? etc.

References参考文献

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